異動とレオパレス （震災を思う・・・）

「chokoboさん、ぼく今度〇〇に異動になることが決まりました。」

と勢いのいい奴は元気でいい。次の異動先でも頑張ってほしい。
先日フグを食べに行ったのが先付けの送別会になった。

それはともかく、奴さんの話しだと、異動先の住まいが決まらないとのことだ。
どういうことかと聞けば、レオパレスさんは賃貸住宅やホテルで活躍してきた会社なのだが、行く先々の住まいがキャンセルになって飽和状態になってしまったとのことだ。引っ越しシーズンで業者も値段を吊り上げて、住む先もない。レオパレス問題がこんなところにも影響しているとは・・・

種々の建築偽装は言うまでもなくデフレが要因だ。
転ばぬ先の杖、ということわざを逆手にとるようなデフレ現象の圧力で、収益至上主義の会社はどうしてもどこかにしわ寄せが生じる。
三菱や日産で”検査偽装”があったと聞くとお手上げだ。旭化成も然りだろう。
しかもこの３０年でほぼすべてが民営化して、役所は検査する立場を放棄し、事故ったときだけ叱り散らす。

もう日本はだめかもしれない。
中国やほかの途上国は日本のこのだらしのない歴史に学んでほしい。



思えばメルトダウンした震災の爪痕も然りだ。

畑村洋太郎先生が震災直後に出された本に「未曾有と想定外」という本がある。
ここで示される”忘れる”といういかにも人間的な行為に着眼していて読みごたえがある。素晴らしい本だ。

あの時、、、

オフィスにいたメンバーは途方に暮れてテレビやネットを見つめるだけだった。
夜も更けて電話はつながらず、まだ寒さの残る３月初旬の外を眺めると、ぞろぞろ歩いて帰宅する方が見える。
帰宅難民である。

今思えば”その場にとどまる”という勇気も必要ということだ。
特に女性社員の方などには、少しでも早く帰宅することを指示しればよかったと後悔している。
彼ら彼女らはその翌日帰宅を試みるが、電車も動かず大変な困難に見舞われることになるのだ。

車も動かず、翌日以降見たこともないような光景のひとつに”ガソリンスタンド渋滞”がある。
いつもがらがらのガソリンスタンドが渋滞して大きな通りまで数珠繋ぎになる。
一昼夜不安だけが募る。もやもやと。