京都 アニメ会社 火災

まずは以下、日経春秋より

春秋 2019/7/19付

きょう全国で公開される話題のアニメ映画「天気の子」の新海誠監督が、悲しみのツイートを寄せた。「京都アニメーションの皆さま、どうかどうかご無事で」。「京アニ」の愛称で知られ、社会的ブームを呼んだ「けいおん!」「涼宮ハルヒの憂鬱」などを制作した。

▼その京都市のスタジオの建物に、きのうの白昼、男がガソリンのような液体をまいて放火した。多数の死傷者が出た。人びとの夢を育んできた工房で起きた理不尽な惨事である。2001年9月に東京都・歌舞伎町の雑居ビルで起きた火災では44人が亡くなった。現場の映像のすさまじさは、当時の衝撃を思い起こさせる。

▼折しも放送中のNHKの朝の連続ドラマ「なつぞら」は、世界に冠たる日本アニメの草創期に、裏方として原画を描くアニメーターの女性の物語だ。被害にあった方々も、ヒロインに重なる夢や情熱があったと想像する。監督が注目されがちなアニメには、多くの裏方の献身がある。新海監督も胸が張り裂ける思いだろう。

▼京アニが制作した「らき☆すた」などは、若者を中心に大ヒットした。国内のみならず、各国から作品ゆかりの場所を訪ねる「聖地巡礼」の人波が絶えない。世界のアニメファンが京都に向かって、鎮魂の祈りをささげていることだろう。後日、多くの人びとが工房に花束を手向けるはずだ。悲しい聖地ができてしまった。

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ことの顛末はともかく、なんでこんなことが起こるのかと思う。

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そしてどう反応すべきかとも悩む。もちろん亡くなられた方々をお悔やみ申し上げたうえでだ。
恐らくアニメーターの劣悪な労働環境が取りざたされることになるだろう。日本のアニメーターの実情は、華やかなスクリーンの世界とは真逆の暗闇である。

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聖地で起きたことがきっかけで、聖地のすさまじい劣悪な環境がもっと開示されればいいと思う。
アニメ業界の内実は狂気(ホラー)だ。



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