告別(Valediction) ロバート・B・パーカー


ハヤカワ・ミステリ小説というとアガサ・クリスティのポワロものを思い出させるが、これは実家の本棚に汚れて眠る本をダーリンに持ってきてもらったものだ。ロバート・B・パーカー著。

時は1980年代。『ジェダイの復讐(帰還)』を彼女と見に行く場面があるので1983年頃。自分はまだ学生だ。
劇団のダンサーが宗教団体に誘拐されたという相談を受けた探偵のスペンサーがアクションシーンなども交えて真実に近づいてゆくドラマ。
宗教団体が運営する教会に建設会社を経由して多額の寄付金が集まるが、その原資は麻薬取引で作られたもので、いわば資金洗浄として教会が利用されているという事実を暴く。

しかし、話はここで終わらない。

なんと麻薬で資金を生み出していた建設会社の社長が殺されてしまうのだ。最後の最後まで本当の犯人がわからないまま、狂った依頼人が誘拐された恋人と牧師を人質にとるなどの混乱を経て、大団円を迎えるというすごい展開。

こういうドラマを本で読む機会もなかったので、久しぶりに興奮した。そしてハードボイルドに酔いしれた。
時代を匂わせるブランドや街並みなども、色々想像させて楽しかった。
(=^ェ^=)



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【ネタバレ】

結局、誘拐されたダンサーが教会の牧師と結託して、建設会社の社長をコントロールして資金集めをしていた、というどんでん返し。
映画にしてもいいぐらいのアクションシーンもある。
悪くない。

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