東京モダン生活 (東京都庭園美術館)
初めて来たと思う。東京都庭園美術館。
しかし東京には魅力的な美術館が多い。しばらく訪れていないのだが、品川の原美術館も素敵だ。しかし年内で閉館すると聞くとクリストの死も重ねて隔世の思いがする。とても残念だ。80年代の現代アートはパフォーマンス中心に活況だった。作品だけでなくその製作過程に注目が集まったという時代。
さて、こちらは現代美術とは程遠い皇族が残した遺物という建物に展示されるもの。
ここでは大正時代にフォーカスした”東京モダン生活”という特集が組まれていた。それはつまり関東大震災の後、崩壊した東京の街に次々と大きな建物が乱立し、モガ、モボと言われる西洋的なファッションが流行しようとする時期。世間はまだ和装が圧倒的だったが、その中に新しいムーブメントが起きていた、という生活を読み取る展示。言い換えるとこれもパフォーマンスと言える。
あらために認識したことは、明治維新とこの関東大震災、そして敗戦という都市が大変革するような時代の境目の直後、急激に人の意識は全く別の新しいものに活気づけられていたことである。それは堺屋太一さんも言われていたことだ。となると、コロナの被害で日本だけでなく世界は壊滅的な経済的ビハインドを背負っているが、この直後に急激な変革(変化)が起きることの予兆をも予感させるということなのだ。これはある意味マイナスをプラスに転じる一過性のトレンドであり、ことによると必要以上なバブルを生み出す可能性を秘めている諸刃の矢である。
しかし、
今は敢えてこのビハインドを跳ね返す活気を取り戻すために、世の中が明るい方向に向かうことを祈る。なぜなら、この展示で示す大きなマイナスの直後、大きく飛躍した経験があるからだ。まだまだこれからだ。
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