上流国民/下流国民 橘玲著(小学館新書)

朝玄関扉を開けて風が吹き込む日はまだいいが、風のない朝はこのあとが辛い。
とはいえ内勤なので辛さも半減。


またしても橘玲氏の著書を吸い寄せられるように買ってしまった。

高齢運転手が池袋で幼児をはねた事件があった。あの事件で運転手はその場で逮捕されなかった。運転手が元高級官僚であることで、”上流国民”という言葉が世間に流布されるようになった。その後もドラ息子を殺した父親が元次官級の官僚だったことで、殺人の容疑者がネットでは”神”のようにあがめられるなどの現象が起きているという。言ってはいけない、あるいは、もっと言ってはいけないことが書かれている本。

こうした上流国民といわれる人々に対し、圧倒的多数の下級国民がどのように生まれてきたか?ということについて平成のデフレと令和以降の未来について団塊世代を中心に前半は論じられている。これはたまたま先ごろ読んだ堺屋太一さんの著書とも連動していて、とても説得力があって面白かった。

後半はかなり多くの情報を各方面から抽出していて、読むのにとても苦労したが、それでも全体の印象はエキサイティングだ。
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