ミュージカル 「生きる」
あー、これもやばい。もうラストのあの有名なシーンに涙が止まらない。
この記事を書いている間ももうボロボロで画面が霞んでいる。
初めて訪れたこの日生劇場。婉曲を駆使した素晴らしい劇場で古さを感じさせない。コロナの影響でひとつずつ席を空けて座る。隣のペアは係の方に並んで座りたいとお願いしていたが断られていた。1300人の劇場を半分の観客で鑑賞する。それでも盛り上がりは十分だ。しかし採算が取れるのかはわからない。厳しい時代だ。
黒澤明監督生誕100周年を記念する舞台。黒澤監督がこのミュージカルを見たらどう思っただろう。そもそもOKを出さないだろう。まさかあの映画が舞台になるとは想像もしなかったはずだ。
黒澤明監督の『生きる』をミュージカルにした舞台。この日は市村正親さんが主人公の渡辺勘治を演じる。これは大変な難行だと思う。市村さんのような役者がガンを宣告された人物を演じる。抑えた演技は市村さんに似つかわしくない。その意味で大変な仕事だと思う。
世間では大物俳優が命を断つなどの悲しいニュースを聞くが、”死”を宣告された人が最期にどう生きるか、というテーマは古来から題材とされてきた。トルストイの『イワン・イリイチの死』をベースとした『生きる』が、時代を超越していま、ミュージカルとして明るく蘇ることには何らかの意味があるのだろうと思う。
感動で胸が張り裂けそうだ。
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